小春日和〜小春さん無節操日記
2005-08-23 [火] フルモデルチェンジ
_ [車]日野といすゞの新型大型観光バス
…が、それぞれ発表になりました。
日野の観光バスはセレガ。
いすゞの観光バスはガーラ(いすゞのサイトの商品紹介ページがまだ無いので日経の記事から)
それぞれ15年ぶりと9年ぶりのフルモデルチェンジです。
セレガの15年はともかくガーラの9年は大型バスのモデル寿命としてはちょっと短いし、そのそもなぜ同じ日に発表になったかというと、この2車種、実は同じ工場で作ってる中身は同じバスなんですね。
販売不振が続く日本の大型バス業界で、日野といすゞのバス部門が合併して出来たジェイ・バスが本格稼働をはじめたのが去年の10月。そのジェイ・バスとしての初めての新型車になるんでしょうか。
上記のセレガのページを見ると判りますが、デザインはゼトラやメルセデスなど、最近のヨーロッパのバスのトレンドを積極的に取り入れた形(というか足して割った形というか(苦笑))です。セレガとガーラではフロントグリルのデザインを変えたり、ガーラでは前モデルのアイデンティティだった後面窓の縦2分割を残すなど工夫しているようです。まあそれはいいとして…
今回驚いたのはエンジンです。460馬力と380馬力の2種類をラインナップしていますが、そのどちらも直列6気筒の13リッター、ターボインタークーラー付なんですね。
今までの国産大型観光バスではV8やV10の18〜20リッタークラスのNAエンジンが主流で、高速巡航よりも山岳部を含む一般道での扱いやすさが重視されていました。小排気量ターボは高速巡航向けで、ヨーロッパの長距離バスでは主流ですが、日本ではあまり扱いやすくないとされていたものです。
スペックの数字を見れば大排気量NAエンジン以上のパワー・トルクがありますので、そのあたり自信を持って出してきたのでしょうか。
もう1つ驚いたのは標準仕様の冷房が直結冷房のみ(?)であること。
これも現在の日本の観光バスが専用の冷房用エンジンを搭載するサブエンジン式が主流(客待ち等の停車時にサブエンジンを回すだけで冷房できる)なのに、あえて走行用エンジンのパワーを使う直結冷房を標準仕様にしたところが面白いです。
(日野は先代セレガの時も確か直冷を標準に設定していたかな? 実際売れていたのは大部分がサブ冷だと思います)
そして気になるお値段は一般貸切車仕様で1台、ハイデッカが約3600万円、スーパーハイデッカが約4300万円とのこと。
旅行業界がデフレで苦しんでいる現状では、装備の豪華な高い観光バスは売れないという話も聞きますが、今回のこの意欲作、どう受け入れられるのでしょうか…